本ブログの更新について
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posted by みっちぃ (管理人)
2011年05月29日
石原氏に一票
「JR東日本に課税したらいい」石原都知事が抗議文あの日,JR東の対応には自分も腹立たしかった.どこよりも早く駅構内から客を閉め出して入り口のシャッターを閉めた.構内が震災で損傷して,それが原因で客を死傷させたら大変だという思いで,安全最優先での対応だったのかもしれない.しかし,それはどこにいても同じ程度リスク.リスクがあっても,省庁だけでなく,あらゆる民間施設で帰宅困難者を受け入れてくれた.みな支えあって乗り切ろうとしていたのだ.それなのに,自分のリスクを避けるために客を閉め出してシャッターを閉めたJR東.このブログでも何度か繰り返しているが,客サービスの企業としての資質を疑いたくなる.
http://response.jp/article/2011/05/28/157061.html
東京都庁だけでなく、霞ヶ関の省庁や民間施設など、帰宅困難者の一時収容場所が至る所にできたことは記憶に新しい。この日の帰宅困難者は約10万人。首都直下型地震では東京都は440万人を想定する。
石原氏の声はひときわ大きく会見室に響いた。
「だから、抗議文を出しましたよ。そんな時に、(構内を)独占してお客さんを閉め出すのは、だれのスペースかと考えた方がいい。駅は法律で課税の減免してもらっているだろう。緊急のときに国民に解放しないなら、法律変えてでも税金かけたらいい。乗客はみんな賛成すると思うよ」
記事より引用
そもそも,首都圏の鉄道会社は怠慢だと思う.自分には,鉄道会社勤めの友人や知り合いが多い.現在運転手を務めている幼なじみの結婚式の挨拶で,その上長がこんなことを言っていた.
鉄道業は給料がよく,安定していて,将来への不安も少ない.幸せな家庭を築いてくれると思う.ICTに携わっている私にとっては,この発言は不快で仕方なかった.日々当たり前のように遅延が起きて客に迷惑かけているのに,それでも鉄道業は給料がいいというのはどういうことか?人身事故だけでなく,信号トラブルとか車両故障での遅延もある.その責任をとらずに鉄道会社は社員に高給を与えて続けているのである.
鉄道もICTも社会を支える重要なインフラの一つである.ICTもまれに障害を起こすことがあるが,最悪でも99.999%(5分15秒/年の停止),重要なものでは99.9999%(32秒/年の停止)の可用性を実現しているはずだ.鉄道はどうか?人や物が動くのだからICTの可用性とは比べられないという意見はもっともだが,ICTだって人が利用し,データが移動し,そのためのマシンが動き続けているという点では一緒だ.航空管制や医療系のシステムのように,障害が起これば人の生命に影響するようなシステムもある.金融系のシステムでは人的影響がないにしても,障害時の影響が世界へ及ぶ可能性がある.障害が起きないように,我々エンジニアは設計開始以前の段階から運用へ至るまでの全般にわたって技術を駆使し,品質を高めるように日々努力している.
鉄道は自然現象による影響や人身事故のような防ぎにくい障害もあるが,強風に対するフェンスや着雪防止のための装置,駅へのホームドア設置や高架線化による踏切の撤廃など,可用性を高めるためにできることはかなりある.しかし実際にはどうだろうか?例えば,ホームドアの設置は進みつつあるが,あの山手線でさえ2010年から始まった設置は2017年までの7年もの期間をかけて行う計画らしい.こんな調子では,JR東以外の私鉄も含め,首都圏の主要路線にすべて設置されるのは到底先だろう.これを怠慢と言わずしてなんというか.
この傾向は,電力系,通信系も同様だろう.通信系は,特にソフトバンクの孫氏の頑張りによって,NTTの独占状態から競争原理が働く状態になってきた.今回孫氏が立ち上げた,自然エネルギー財団への取組みが電力系への新たな刺激になることを期待したい.
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