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posted by みっちぃ (管理人)

2007年05月24日

修士1年目の費用

 しばらくこのカテゴリを書いていなかったので,私の場合の修士1年目の費用について書いてみたいと思います.

【学費と生活費】
 私は学部卒業後ソフトウェア開発技術者として3年間勤務したあと,私立の理工学研究科に進学しました.本当は国立大を考えていたのですが,学部時代の指導教員の意見に従うかたちで母校の私立大学院に進学したのです.
 学内出身者ということで,(たしか)30万円の入学金はかかりませんでした.年間の学費は約120万円です.1年目はいくつかの講義に出席する必要があるので,教科書代などがかかりました.
 生活については,本当は親元から(片道3時間かけて)通うつもりだったのですが,指導教官の指示によりワンルームの部屋を借りて生活することにしました.こう書くと私の意見が無いように思われるかもしれません.しかし,私が経済的な理由を述べると,その指導教官は“いくらあればいいんだ?俺が金を出すから研究を優先しろ”というのです.いくら恩師といえども,直接を金を借りるには抵抗がありました.この台詞から理解したことは“とにかく研究に集中すべきなんだ”ということでした.そのため,無理をしてでも大学近辺に部屋を借りることにしたのです.
 ワンルームの月5万円前後の部屋を借りました.もっと安い部屋でもよかったのですが,当時は社会人時代の金銭感覚が払拭できず,相場以下にはしたくなかったです.光熱費は,特にガスが高くて計1万円ほど.ほか,携帯電話などの通信費などがかかるわけです.それら費用を1ヶ月あたりの費用としてまとめると次表の通りです.
摘要 費用
学費 \100,000
家賃 \50,000
光熱費 \10,000
通信費 \10,000
交通費 \5,000
年金(当時) \13,580
食費 \20,000
合計 \208,580

 食費は1ヶ月で2万ですから1日あたり666円です.社会人時代とは比べられないほど貧素なものになりました.ちなみに,自分の大学の学食の相場は250円(かけそば)〜500円前後(定食類)なので,昼食に使ってしまうとあっという間に飛んでしまいます.それに,上記の内訳には衣食住の“衣”に関する費用を含んでいません.私はあまり身なりに凝らないのでそれほど出費はありませんでしたが,それでも季節の変わり目に買い物すると数千円から1万円にはなるでしょう.また“交際費”も上記には入っていません.飲み会があると1万円近くなることもあります.これらを踏まえると,1ヶ月あたりの費用が20万で収まるわけがありません.通例,毎月22万円ぐらいはかかっていたと思います.よって,年間260万円前後が学費と生活費で必要になっていました.
 なお,年金には「学生納付特例制度」というのがあります.これを利用すると,特例の承認を受けた年度の支払いが免除されます.免除された分は10年以内に追納することができます.追納時には経過期間に応じた加算額が課せられます.追納しなかった場合,将来受け取る年金額が減ります.よって,結局は納付しなければならない制度です.それならば,あとから追納すると高くつくので,できるだけこの制度を利用せずにコツコツ納入したほうが良いと思います.

【研究活動のための費用】
 どういうわけか,(いまだに微々たる額ですが)私の研究室には使える研究費というもがありませんでした.研究用のコンピュータは全員が自費で揃えていました.幸い,自分は社会人時代に買ったノートPCがあったのでそれで足りましたが,プリンタなどは購入しなければなりませんでした.
 研究のため,多くの書籍にも目を通したかったのですが図書館の蔵書は古く,結局は自分で書店に出向き,自費で購入するしかありませんでした.
 もっと大きな出費は,学会参加に関わる費用でした.まず,学会会員費として年間1万円強かかっています.それに加え,学会の大会で研究発表するように指示されていたため,修士1年目は計4回の発表を行いました.学会の大会は,いつも首都圏で行われるわけではありません.あの年度は,首都圏で2回あった他は北海道と新潟に出張しました.これらの出張費用及び大会参加費は自費です.北海道の時は移動に飛行機を使いましたし,大会期間中の宿泊もしました.10万円弱はかかったと思います.新潟の時は新幹線ですが,それでも宿泊費用を含めて5万円前後かかったと思います.
 その後知ったのですが,学会会員費や自らが発表する際の参加費用は,研究費から出していただけるはずだったというのです.なぜ当時,自費で行かなければならなかったのか非常に憤りを感じるのですが・・・.
 このように振り返ると,研究活動のための費用は30万円ほどかかっていたと思います.
 なお,私のように研究活動のための費用を自費で賄わなければならないというのは一般的ではないように思われます.少なくとも自分の周りのほかの研究室では,研究活動のための費用は研究費で賄われており,学生が負担するという状況は無いようです.

【国民健康保険及び税金の支払い】
 先に述べたとおり私は社会人として働いていました.進学後もしばらくは在職していたのですが,退職すると,年金以外にも国民健康保険や税金の支払いが待っています.私の場合,退職したタイミングの関係でこれらが(自ら支払う形で)生じたのは修士2年目ですが,本記事でも触れておいたほうが良いでしょう.
 年金は一定額ですが,国民健康保険及び税金は前年の所得に応じて6月ごろに納付請求が来ます.給料天引きのシステムの会社にいると,退職後にいくらの納税になるのか正確な見積もりを怠りがちです.研究を優先するために退職を考えられている方は,十分に考慮されることをおすすめします.
 なお,全日制の大学に通った場合,退職後の失業保険は支払われません.ハローワークで“再就職の意思はあるし,そのための自己啓発として大学に通っているんだ”と主張しましたが認められませんでした.それゆえ失業保険支払いの対象者に認定してもらえなかったのです.この点にもご注意ください.

【まとめ】
 以上をまとめると,私の場合の修士1年目の出費は年間300万円弱です.私の貯金はあっという間になくなりました.奨学金(借金)生活の始まりでした・・・.
 300万円というと大卒の新人社員の給料です.これだけの大金を出して,社会人学生として大学院に進学しなければならないということのリスクは覚悟しなければなりません.研究のための時間と,生活を維持するための勤労を両立できるかどうかは,周囲の人間の理解も必要になるでしょう.この点に関しては,またまとめ直したいと思います.
posted by みっちぃ (管理人) at 01:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 博士(工学)を目指す方へ
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