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posted by みっちぃ (管理人)

2014年08月31日

奨学金返済控除の創設を

 29日,内閣府が「子供の貧困に関する大綱」を掲載した.貧困国の深刻な経済状況に伴う諸問題に比べれば日本の子供の貧困に関する諸問題は軽微ともいえるかもしれないが,大綱にも書かれているように子供たちの将来が その生まれ育った家庭の事情等に左右されてしまう場合が少なくない.
 大綱において「第4 指標の改善に向けた当面の重点施策」の「(4)大学等進学に対する教育機会の提供」では
高等教育段階においては、授業料等に加え、特に地方から就業機会の豊富な都市部の大学等に進学する場合には、住居費等の経済的な負担が大きい。意欲と能力のある学生等が経済状況にかかわらず修学の機会を得られるよう、無利子奨学金制度の充実を図る。
また、奨学金の返還月額が卒業後の所得に連動する、より柔軟な「所得連動返還型奨学金制度」の導入に関する検討を進める。
と書かれている.
 所得連動返還型奨学金制度については,文科省で「学生への経済的支援の在り方に関する検討会」が開かれ,最近では第13回目の検討会が7月28日に開かれている.この検討会の資料「資料1 学生への経済的支援の在り方について」の「第3章 各制度の改善の方向性等」において,「A)より柔軟な所得連動返還型奨学金について」として記載があり
この制度を適切に運用していくためには,卒業後の所得を正確かつ確実に把握する必要がある。このためには,社会保障・税番号制度(以下「マイナンバー制度」という。)が導入され,本格的に稼働することが前提条件となる。
と書かれている.この記述自体,1年前の「学生への経済的支援の在り方について(中間まとめ)」と全くと言って進展がないのが気になる.マイナンバー制度ありきという考え方に固持してしまっていないだろうか.本来の課題を真剣かつ早急に解決しようとしているのであれば,異なる形での軽減策を講じていくべきではないだろうか.
 返済者の負担を軽減する案として奨学金返済控除の創設を提案したい.給与所得者の保険料控除申告書で保険料控除を申告するのと同様の手順で,貸与者が年間に返済した分の証明を発行し,納税者は奨学金返済控除として申告する.税控控除として扱うことで返済者の負担を減らす。これならすぐできるだろう。
 同様の発想で、教育費として支払った額に対して税額控除してはどうかという意見があるがこれは難しいと思う。お金のある人は、投機的な教育を行うなどして節税目的として扱おうとするかもしれない。
 大事なことは、所得の格差が子供の教育に影響しないような社会を作っていくことなのだ。もし教育費控除のようなものができたら、それこそ裕福な家庭の子供はなおさら良い教育が受けられ、その分の税控除が行われて税負担が減ることになる。貧しい家庭の子供が高等教育を受けるにはお金を借りるしかないわけだが、返済を考えたらとても返せないような額になってしまい、結果的に教育を受けること断念するようなことになったら本末転倒だ。仮に進学しても、社会人になって、その後の結婚して子供を授かったら、奨学金の返済が首を絞めるなんてことも起こりえるかもしれない。その結果、本人の子供も同じように奨学金を借り…などというように代々経済的な困窮が繰り返される…。そんな負の連鎖は社会的な仕組みで断ち切るべきなのでる。
 国の「持続的」な成長戦略を実現するためにも、まずは出来るとこからやって行くべきであり、その一案が奨学金返済控除の創設なのである。
posted by みっちぃ (管理人) at 15:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記