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posted by みっちぃ (管理人)

2012年02月07日

ちょっといい加減な費用比較な気が…

少々いい加減なコスト比較な気がする・・・,
学会研究会jpと日本マイクロソフト、医療機関向けに画像保存クラウドを提供開始
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120207-00000021-rbb-sci

 「Dr. Cloud」では、保険医療機関および保険医療養担当規則第9条に沿って、医療行為の完結の日から3年以上経ち、法令による保存義務期間を過ぎた医療画像データを個人を特定できない方式で、日本マイクロソフトのWindows Azureに保存する。従来の院内設置型と比較すると、2TBの利用で230万円、10TBでは1,110万円のコスト削減が見込まれるという。
記事より引用
 コストの比較表が,学会研究会jpのサイトにもある.


 ここを見ると,今回の記事になっているクラウドに関わる初期費用が「−」となっていて計算されていない.しかし実際には,VPN装置や回線接続に関わる初期費用がかかるだろう.院内ネットワークの変更費用がかかったり、導入済みのPACSがある場合は,いくらDICOM規格で容易につながるといっても,最初の接続時にはPACS業者に接続作業費用を求められることになるのではないか.
 そのあとの運用においても,比較表では「Dr. Cloud」の費用しか入っていないが,VPN装置の保守,回線接続の固定費が毎月かかるだろう.回線を冗長化したりすれば,その分コストは高くなる.また,障害が起きた場合の原因切り分けなど複雑化する面も出てくるはずなので,導入済みのPACSの保守契約の見直しが必要になり,保守費用が増えるなんてこともあるかもしれない.
 したがって,このような費用比較は少々いい加減な感じがする.多くの病院では情報システムについて高度な知識を持つ担当者を置くことができず,良し悪しの分別ができないままベンダーのウマイ話にのってしまうということが少なくない.特にストレージについては,ハードディスクの容量単価は年々低下しており,拡張可能な装置で構成していけばオンプレミスでも初期コストを抑えつつ肥大化するデータに対応していくこともできる.今後,このようなクラウドを活用した医療画像の保管はますます注目されると思うが,本当に費用対効果があるのかどうかは冷静に判断すべきである.
posted by みっちぃ (管理人) at 18:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記